腸内フローラ.com|帝王切開と腸内細菌に関係?2013年のクロアチアの報告より

腸内フローラ.com | 腸内フローラ、肥満や糖尿病の発端かもしれない、カナダ研究グループの報告

腸内フローラ、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)。いずれも腸内細菌の集まりを指す言葉。日本でも注目が集まっている(腸内フローラとは?デブ菌、人工甘味料、抗生物質の問題が関係を参照)。最近の報告を見ていこう。  肥満や代謝異常、糖尿病につながる体全体の脂肪や筋肉の組織の軽い炎症が、腸内細菌のアンバランスが発端という考察を伝えている。 肥満と体の炎症  カナダのケベック大学の研究グループが、糖尿病/代謝分野の総説を掲載する医学誌であるダイアビーティス/メタボリズム・リサーチ&レビューズ誌オンライン版で2014年10月28日に報告したものだ。  肥満は全身性の慢性的な軽い炎症を起こし、心臓や血管の病気、2型糖尿病などの代謝異常につながる。どういうプロセスで関係するのかは分かっていない。  従来の研究ではホルモンとの関係について深く掘り下げられてきた。  炎症の原因として、「アディポカイン」というホルモンの変化、「マクロファージ」と呼ばれる炎症と関係している細胞の増加が指摘されてきた。アディポカインは、脂肪細胞が分泌するタンパク質だ。動脈硬化を促進するタイプと予防するタイプが知られている。一方で、マクロファージは炎症を起こすタンパク質を作り出すと知られている。  脂肪組織の機能が異常を起こしたり、骨格の筋肉は血糖を取り込む効果があるが、血糖値を下げるインスリンに反応しにくくなったりする問題が重要視されてきた。 栄養にさらされる最初の臓器  研究グループは、全身に起こる軽い炎症は、いくつかの臓器が関係していると想定している。臓器の間でホルモンをはじめとした手段でやり取りしているというものだ。  この中で腸内細菌の影響があるのではという見方が強まっている。  研究グループによると、食べるものが高脂肪である場合に、腸内細菌の集まりの構成が阻害されて、腸内から出てくるペプチドの水準が変わると報告されている。このために全身に炎症を起こして、肥満や代謝の障害、糖尿病につながると示されている。  研究グループは、消化器系は最初に栄養物にさらされる臓器で、肥満につながる一連の働きのきっかけになるのは、仮説としては説得力があると説明する。 これからはメカニズム  メカニズムこそまだ分からないものの、人工甘味料によって腸内細菌のバランスが崩れて、血糖値を下げる能力が落ちることが研究報告で証明されている(人工甘味料は「糖尿病予備軍」の原因に、血糖値が下がりにくくなるを参照)。  今後、メカニズムが解き明かされてくることになるだろう。食物繊維の分解で生まれる短鎖脂肪酸が肥満を抑えたり、血糖を下がりやすくしたりするという報告もある(究極のやせ薬に?「食物繊維を食べるとなぜか食欲がなくなる」がヒントにを参照)。このほかにも腸と肥満、糖尿病のつながりを示す報告は出てきている(酢酸塩に反応する「FFA2」「FFA3」、糖尿病を悪化させる、ドイツからの報告を参照)。  点と点がつながる。全容は徐々に見えてきそうだ。 文献情報 Bleau C et al. Crosstalk between intestinal microbiota, adipose tissue and skeletal muscle as an early event in systemic low-grade inflammation and the development of obesity and diabetes. Diabetes Metab Res Rev. 2014 Oct 28 [Epub ahead of print] http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25352002


引用元:Medエッジ

↑ PAGE TOP