腸内フローラ.com|腸内フローラが血糖コントロールに影響、糖尿病リスクの予測も可能に

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糖尿病の一歩手前の人では、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)は時間をかけて不健康に変わることが分かった。 米イリノイ大学のエレナ・バレンゴルツ氏らの研究グループが、この3月の内分泌学会の年会で発表したものだ。

4グループに分けて検証
腸内の微生物は、腸内フローラあるいは腸内細菌叢などと言われる。フローラは花畑、叢はくさむらの意味となる。海外ではマイクロバイームと呼ばれることもある。 腸内細菌叢の変化は、血糖値のコントロールに異常が起こる「耐糖能異常」や糖尿病の前段階の「前糖尿病」のような糖尿病発生の初期段階で既に起こっているというのが今回の報告だ。
従来、腸内細菌の内容が悪くなって糖尿病になりやすくなるという報告もあった(人工甘味料は「糖尿病予備軍」の原因に、血糖値が下がりにくくなるを参照)。一方で、今回は、その逆で糖尿病に近づくと腸内細菌の内容もおかしくなるようだ。
研究グループは、血糖値とインスリン値が異なる成人を対象として、1年以上かけて腸内細菌叢の内容の変化を分析した。116人の男性は、全員が軍経験者のアフリカ系米国人。年齢は45歳から75歳までで、平均年齢は60歳だった。経口的ブドウ糖負荷試験を行い、血糖コントロールの変化に基づいて、「変わらず正常」「変わらず異常」「悪化」「改善」と糖尿病に近づいたかどうかの違いで4つのグループに分けた。その上で、腸内細菌叢の変化を調べるため、試験後には便のサンプルを提出した。

血糖値次第で腸内細菌が変化
1年間にわたって血糖コントロールが変わらず正常だった人は腸内細菌叢が多く、前糖尿病のままだった人は善玉菌が少なく、悪玉菌が多かった。 さらに、血糖コントロールが改善したグループでは、正常な血糖値を維持していたグループと比べて、善玉細菌が多くなっていた。
この研究グループの別の研究では、食品は腸内細菌叢を介して糖尿病リスクに影響を及ぼすことが分かっている。 「卵が先か、鶏が先か」の言葉のように因果関係がどうなっているのか今後検証はさらに進むと見られる。
腸内細菌叢を変えれば糖尿病を防ぐことができる。そんな治療が実現するのかもしれない。

文献情報
Barengolts E et al. Gut Microbial Mix Relates to Stages of Blood Sugar Control. Endocrine Society. 2015 Mar 5.
http://www.endocrine.org/news-room/


引用元:Medエッジ

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