腸内フローラ.com|腸内細菌の力か、「フレンチ・パラドックス」にチーズが関与しているかもしれない

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脂がたっぷりのフランス料理。

フランス人は相対的に飽和脂肪酸が豊富な食事を取っているのに冠動脈疾患が比較的少ない。医学的な常識からすると、矛盾した現象がある。これは「フレンチ・パラドックス」と呼ばれる現象だ。

主にワインとライフスタイルに起因するのではないかと考えられてきた。

今回、フランス料理で基本的な食品となっているチーズが、この現象に関与している可能性があると分かった。

チーズとミルク、バターと違う?


デンマークのオーフス大学を含む研究グループが、米国化学学会(ACS)が発行するジャーナル・オブ・アグリカルチュラル&フード・ケミストリー誌2015年3月号で報告した。

乳製品が健康に及ぼす良い影響を調べた最近の研究結果から、飽和脂肪酸が単純に心臓に良くないという見方が揺らいでいる。研究グループは指摘している。

例えば、ある研究では、チーズが同じ脂肪含有量のバターと比べて「悪玉」コレステロールを抑えている。

そうした点から、研究グループは、チーズに着目した。フランスではチーズ摂取量が多いためだ。

研究グループはこの可能性をさらに調べるため、健康な男性15人を3グループに分けて、カルシウム量が同等のチーズかミルクを含む食事またはバター以外の乳製品を含まない食事(カロリーは全て同じ)を14日間取ってもらい、尿と便を分析して、食品を体内でどのように処理されてくるか比較した。

腸内細菌が心臓や血管の病気を遠ざける


その結果、チーズかミルクを含む食事のグループでは、尿中の「TMAO」と呼ばれる腸内細菌による代謝産物(増加すると心臓や血管の病気になりやすい)が減少し、脂質などの排泄が増加していると分かった。

さらに、チーズを含む食事のグループは、腸内細菌が生産する酪酸などが便中に多かった。酪酸が多いとコレステロールの低下につながってくる。

相関性の分析から、乳製品が血中コレステロール値に及ぼす影響には腸内細菌と脂質代謝が関連していること、結果としてフレンチ・パラドックスにチーズが関連している可能性があると研究グループは説明している。

同じ乳製品でもチーズが良いかもしれない。


文献情報
Zheng H et al. Metabolomics investigation to shed light on cheese as a possible piece in the French paradox puzzle. J Agric Food Chem. 2015 Mar;63:2830-9.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24706620
A new piece in the ‘French paradox’ puzzle — cheese metabolism. American Chemical Society Press Room. 2015 Apr 8.
https://www.acs.org/content/


引用元:Medエッジ

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