腸内フローラ.com|腸内環境の整備で免疫強化、高まるプロバイオティクス需要

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近年、アメリカでプロバイオティクスの需要が急増している。腸内環境の劣化が免疫の低下を招き、ガンや生活習慣病の発症へと繋がることが明らかになり、健康のための必須素材としての位置付けになりつつある。

プロバイオティクス、米国で認知度が急速にアップ
プロバイオティクスは腸内環境を整えるのに有用な微生物で、代表的なものとしては乳酸菌などがある。また乳酸菌などの善玉菌を増殖させる素材、たとえば食物繊維オリゴ糖などはプレバイオティクスと呼ばれる。
近年、免疫系のほとんどが腸内に集中しており、腸内環境の悪化はがんをはじめとしたさまざまな疾患を招く要因となることが明らかになっている。 とくに肉食過多の欧米諸国では、腸内にウェルッショ菌などの悪玉菌を多く産生しやすいことから、プロバイオティクス摂取への認識が急速に高まっている。

今やアメリカでは、整腸作用を謳う、プロバイオティクスのTV広告が溢れ、認知度は80%強にまでなったといわれる。ちなみに、10年ほど前のプロバイオティクスへの認知度はほぼゼロに近いものであった。 こうしたプロバイオティクス人気を裏付けるものに、アメリカでの代替療法の利用度の調査がある。90年代後半、アメリカでは医療費の高騰の抑制を政府が掲げ、西洋医療以外の医療、いわゆる代替医療を積極的に医療現場に取り入れることを推進した。 代替医療の代表的なものでは、カイロプラクティクス、漢方、鍼灸、栄養療法、アロマテラピー、瞑想などがあるが、中でも食事やサプリメントによる栄養療法は手軽にできることから、消費者の圧倒的な支持を得た。

世界規模で広がるプロバイオティクス市場

先頃、アメリカで代替医療の利用度が報告された。これは2012年版National Health Interview Survey(NHIS)がベースになっているが、それによると、サプリメントを用いた栄養療法で、最も利用者が多いのが魚油で約1880万人、2007年に比べて約800万人の増加となっている。 2位はグルコサミンとコンドロイチンで約650万人、2007年に比べて利用者は78万6000人の減少。3位はプロバイオティクス・プレバイオティクスで約390万人、2007年に比べて利用者は約300万人増加している。 今後もアメリカでのプロバイオティクスの需要増が推測されるが、こうしたプロバイオティクスのニーズはアメリカに限らず世界的にも高まっている。
プロバイオティクスの世界市場は2011年が279億ドル、これが2018年には449億ドルに達するものと予想されている(市場調査会社トランスペアレンシー・マーケットリサーチ社調査)。 また、プロバイオティクスの世界市場でのサプリメントの売り上げは2009年が22億1000万ドルだったが、2013年には32億5000万ドルと伸びている。(市場調査会社ユーロモニター調査)
プロバイオティクス商品の売り上げシェアでは、食品・飲料が最も多く、2018年には市場規模は322億ドルに達するものとみられている。 また、プロバイオティクスは、アジア太平洋地域でも圧倒的な売り上げを誇っているが、2013年から2018年までの成長率は7%と予想され、中国やインドでの需要増が期待されている。

腸内免疫アップで、日本では米から作る「経口型ワクチン」を開発中

腸管免疫を高めることに関わり、世界規模で市場が拡大しつつあるプロバイオティクスだが、日本では、プロバイオティクスの医療分野での応用で、先進的な取り組みが行われている。 2015年4月20日(月)、東京国際フォーラムで、「第15回 21世紀の食と健康フォーラム」が開催され、この中で、清野 宏氏(東京大学医学研究所 感染・免疫部門 炎症免疫学分野)が「腸は超有能な免疫器官」と題して講演した。 腸は重要な免疫器官であることが広く知られるようになってきたが、「免疫」とは、「病気」から逃れるためのシステムであり、ウイルスや細菌などの異物を体から排除するシステムのことである。 しかし腸内の免疫器官は、異物であっても、有用であればうまく取り込み共生関係を築く、非常に優秀なシステムである、と清野氏。 こうした腸管免疫に着目し、清野氏らが研究しているのが米による食べる経口ワクチンであるという。 これまで「免疫」強化で注射型のワクチンが開発されてきたが、こうした従来のワクチンだと、細菌による感染を防ぎきれない。また、冷蔵保存や注射針などコストがかかり、多くの人々に届きにくいということがある。しかし、経口摂取型のワクチンだと、そうした問題もなく、しかも腸管免疫にも有益な影響を与えるという。 そのため、清野氏らの研究チームは、米から作る経口ワクチンの研究を進めている。いわゆる、食べる「医療用米」で、「ムコライス」と呼ぶという。この米から生まれた「飲むワクチン」の誕生も間近いとした。

引用元:ヘルスネットメディア

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